リトマス紙
小説を読めるかどうかが
自分の心に
余裕があるかないかを測る
ひとつの基準
リトマス紙のようなものになっている
時間はあっても
余裕がないというときはよくある
頭に詰め込むタイプの
実用書のような本ばかりを読んでしまう
効率とスピードをばかりを重視して
なんでも「消費」してしまうのだ
心で感じ大きく広がるような
体験をもたらしてくれる
豊かな世界観を持った作品は
「消費」される類のものではないし
頭でっかちになってるときは
文字が目には入っていても
心まで届かないというときがある
そんなときは
詩集を読むようにしている
一遍の短い言葉の組み合わせ
響きとリズムに
閉じていた扉が反応して開き出す
どれだけ忙しくても
余裕がなくても
一日の中にそうした時間をつくることを
大切にしていたい